| “プロメテウスは、いろいろな動物にさまざまな性質をあたえる仕事を、最高の神であるゼウスから申しつけられました。プロメテウスとは、<先に考える者>という意味で、つまりとても賢かったのです。ところが彼は、その仕事を弟のエピメテウス<後から考える者>にまかせてしまいました。エピメテウスは、ある動物にはするどい爪を与え、またあるものには、空を飛ぶことのできる翼をあたえ・・・という風に、それぞれの動物に身を守る手段をさずけて大得意でした。ところが最後に人間の番になると、もうあたえるものが何も残っていないからさぁ大変。人間は、爪も翼もなく、毛皮も身につけず、夜は寒くて震える有様でした。そこで兄のプロメテウスは、天から火を盗んで人間に与えました。それ以来、人間は寒いときには体をあたためたり、たべものを煮たり焼いたりするだけでなく、銅や鉄の道具をつくるなど、火を使いこなし、他の動物とは違う文明を持つようになったのです。ところが、プロメテウスは、天の火をぬすんだということで、ゼウスの怒りにふれ、大変な苦しみを味わうことになります。”このエピソードは、火は人類にとって大変な恵みであると同時に、時には大きな災いともなることを示しています。 |